2005年7月31日 日曜日

『交響詩篇エウレカセブン』#16と、デイヴィッド・リンチ はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出/押井守] 文:bono (投稿日:2005-07-31)

050731e.jpg#16「オポジット・ヴュー」(絵コンテ・演出:山本沙代)

 完全にノーチェックだったけど、印象に残る回でした。山本沙代さんって、先日の「アニメマニアに10の質問」でAKIYOSHIさんが名前を挙げていましたね。 納得。

 大筋としては、物凄い勢いで、デイヴィッド・リンチですね(笑)。ここまで濃厚にリンチっぽいアニメは初めて観たかも。『新世紀エヴァンゲリオン』が話題になった当時、謎の散りばめ方が『ツインピークス』っぽいなんて評されたことはありました。それでも、映像面では、そういう印象は無かった。
 ちなみに、脚本は小中千昭氏。…分かり易いアニメだなぁ(笑)。

マルホランド・ドライブ マルホランド・ドライブ
デイヴィッド・リンチ ナオミ・ワッツ ローラ・エレナ・ハリング


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 僕のオススメリンチ作品は、『マルホランド・ドライブ』。リンチ監督の独特な映像世界は、どの作品を観ても堪能することができます。そんな中で、敢えてこの作品を推す理由は、構造的に非常に美しいから。奇抜な映像と前衛性だけに終わらず、鑑賞後には、大きな充足感が残ります。本当に、奇跡的な出来の映画だと思う。
 そういえば、押井守監督も絶賛してましたね。

050731.jpg

「多分今、唯一評価する監督だよね。リンチは確かに凄い、もしかしたら適わないかもしれないっていうくらい凄い監督だと改めて思ったよ。つい先週だったかな。『マルホランド・ドライブ』観たからそう言うんだけどさ。「あれはすげぇ映画だ」ってさ。ここ数年で一番インパクトあったよね。参りました。」(『犬からの手紙 第6号』野良犬の塒、04年8月発行)

(©BONES/Project EUREKA・毎日放送)

勘違いと、編集による印象の違い はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出/出崎統] 文:bono (投稿日:2005-07-31)

 劇場版『あしたのジョー』って、長いこと「出崎監督にしては珍しく、テンポの良い映画だなぁ」と思っていたのですが。劇場版は違う人が監督だったんですね…。今日気付きました(笑)。凄く納得。

監督の福田陽一郎は舞台、テレビの演出家で『ショーガール』が有名。テレビ版の監督である出崎統は、再編集には関わっていない。(『劇場アニメ70年史』)

 編集といえば、りんたろう監督の劇場版『銀河鉄道999』も、当初、他のりん作品との印象の違いに戸惑いました。りんたろう作品にしては出来が良すぎるというか。後に、市川崑による編集だったと知って、「なるほど」と思ったわけですが。だったら、全作品で市川崑編集版を作って貰いたいと思ったり、思わなかったり(笑)。

2005年7月28日 木曜日

『かみちゅ!』のOP演出と「神様」 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出] 文:bono (投稿日:2005-07-28)

050728.jpg『かみちゅ!』OP(絵コンテ・演出:石浜真史)

 外部の存在が作品世界を侵食する。似た系統に、『妄想代理人』のサブタイトル表示がありました。そこでは、作品全体に漂う実験性・前衛性のムードを後押しするスパイスとして作用していた。
 一方、(前衛性とは無縁の)『かみちゅ!』の場合、このような演出はそぐわない…ように見えるのですが、それは間違いです。演出の根拠は、本編中の設定にあります。

 「画面の上では確かに存在する。しかし、多くの登場人物にとって、それは認識することが出来ない」という作中での「神様」の設定。それが、スタッフ名の表示にも適用されています。「スタッフ=神様」の意識です(うわー)。OPでスタッフ名が飛び交っている状況は、作品世界内での一般的な事象ではないが、かといってイメージ的な映像でもない…はずです。…理屈から言えば(<弱気)。

 左上図の脚本家氏の名前は、習字の文字の一つとして登場します。しかし、その文字が実際に書かれる場面はどこにも無い。(他の習字は書かれているが)。
 そして、左下図!名前を書いているのは、主人公の手。直接「神」に関与できるのは、ゆりえ様のみ!という訳です(多分)。

 でも、「スタッフ=神様なのか~」と妄想すると、少し冷め…いやいやいや(笑)。「考えるな、感じろ!」の精神!…っていうか、妄想ですよ。

(©ベサメムーチョ/アニプレックス)

2005年7月27日 水曜日

『オトナ帝国の逆襲』の絵コンテ はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出/山本寛| 演出] 文:bono (投稿日:2005-07-27)

 少し古いコンテンツの話題です。今日知ったのだから仕方ない!

文化庁メディア芸術プラザ:いま、アニメ監督は何をめざすのか?:原恵一が描く絵コンテ
 『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の絵コンテが掲載されている。是非、拡大画像で見て欲しいのですが…、凄いよ!散々褒められた作品だから、「褒めるために褒めてる」みたいに取られたらイヤだけど。これは素直に迫力あると思う。直筆に見えますが、どうなのかな。

 当時、山本寛氏(京アニの演出家)の日記で、絵コンテが大絶賛されているのを読んだ。それ以来、「見てみたいな~」と思っていたのですが。少しだけ叶いました。保存、保存。

<参考>
(Internet archive)スタジオ枯山水:妄想ノオト(03.10参照)

2005年7月23日 土曜日

アニメーター飛鳥昭雄 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 未分類] 文:bono (投稿日:2005-07-23)
漫狂画人―飛鳥昭雄の漫画人生 漫狂画人―飛鳥昭雄の漫画人生
飛鳥 昭雄


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 本屋で立ち読み。
 飛鳥昭雄氏の自伝…というか、いかに漫画賞に落ち続けたかという内容なんですが(笑)。生活のために、TCJ(現エイケン)の下請け会社で、初期のアニメ版『サザエさん』に関わったというエピソードが載っていた。元アニメーターだったのか!
No.25(=25話?)の絵コンテの写真も。

2005年7月22日 金曜日

『劇場版 AIR コレクターズエディション』特典に出崎コンテ はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出/出崎統] 文:bono (投稿日:2005-07-22)
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オリジナルアニメ【初回生産限定】


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劇場版AIR 公式サイト

●特製ブックレット
・本編絵コンテ、シナリオ稿(本稿第二稿)を収録した400頁超の資料書

初回限定のコレクターズ版DVDには、絵コンテを収録した冊子が付くようです。『AIR』の絵コンテに関しては、以前mixiの方で一盛り上がりありました。というのも…これが、妙に格好良いのです。

050722.gif←出崎タッチ以外の何物でもない…(笑)!(ちなみに、これもネット上で見つけた画像です。)

『WE12』vol.7 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 同人] 文:bono (投稿日:2005-07-22)

050722.jpg (2003年発行/WE12

 某所にて購入。400円。福田嗣氏主催の『OVERMANキングゲイナー』本。福田氏自身の原画が少し載っている。

 パラパラとページをめくっていて、目が止まったのは中田栄治氏、大塚健氏のゲスト原稿。作画の鑑賞眼は無いに等しい僕ですが、一目瞭然で一味違う。

2005年7月19日 火曜日

『フタコイ オルタナティブ』#2 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出] 文:bono (投稿日:2005-07-19)

050719.gif 印象が強かった『フタコイ オルタナティブ』第2話「ノーネーム・デイ」。その絵コンテの画像をネット上で見つけた。

 第2話の絵コンテ・演出は、阿部雅司氏。氏の演出は、会話の見せ方に少し特徴がある。「セリフの内容」を聞かせることよりも、何かが語られる「場の雰囲気」の表現を優先しているような感じ。場合によっては、それが物語を追う妨げになることもあるのですが(※セリフが聞き取り難かったりする)、「ノーネーム・デイ」では、凄く上手くはまっていた。
同作品では、この回が一番好きです、僕は。

050719g.gif
(同シーンの原画。『フタコイオルタナティブ アートワークス』より)

(©双葉ひな・ささきむつみ/メディアワークス/フタコイプロジェクト)

2005年7月16日 土曜日

『電車男』#1冒頭と『トップをねらえ!』OPの相似 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: アニメスタジオ/GAINAX| オタク時事] 文:bono (投稿日:2005-07-16)

 OPと『DAICON4』との比較は他で見られるので、僕は敢えてこっちを。

 グローバル・ズーム(あるいは、グローバル・ズームアウト)というのは、割と一般的な技法です。だから、…似てるのはきっと偶然ですね(笑)。『電車男』が、何故か(何故か!)銀河の大写しから始まったのには、何か納得できる理由があるはず。僕には、ちょっと分かりませんが…(笑)。

『電車男』(2005) 『トップをねらえ!』(1988)
050716_d1.jpg 050716_t1.jpg
050716_d2.jpg 050716_t2.jpg
050716_d3.jpg 050716_t3.jpg
050716_d4.jpg 050716_t4.jpg
  (※実際の並び順は逆です)

 これで、OP単発のパロディに終わらず、ガイナックス作品全体をカバーする可能性が見えてきた!?

(©BANDAI/VICTOR/GAINAX)

『ベルサイユのばら』監督交代事件の印象 はてなブックマーク はてなブックマーク登録数

[分野: 演出] 文:bono (投稿日:2005-07-16)

 長浜忠夫監督は、『ベルサイユのばら』制作時、番組を途中降板しました。声優への演技指導が反発を呼び、TV局側の判断で降ろされてしまった。その経緯は、『テレビアニメ魂』に詳しい。

実際、田島さんの主張も無理はなかった。舞台はフランス王侯貴族が華美を競うベルサイユ宮殿。貴婦人たちが集っての優雅な会話において、なぜか星飛雄馬が花形満に挑むときのような張った声を求められるのだから。録音スタジオで他の出演者たちが、「どうすれば良いのかしら」と困惑顔で囁き合っていたのを僕も何度か聞いたことがある。

 このエピソードは他の本(同人誌だったかも)でも読んだ覚えがある。読者としての僕は、「ある種年長者(あるいはヒットメーカー)としての驕りから、声優陣を軽んじるような気分があったのではないか」と、勝手に想像していました。

 ところが!この事件を相対化する文章を発見。人形劇演出家・清水浩二氏による回想です。貴重な、「人形劇団ひとみ座」時代の長浜氏のエピソード。『三人の詩人による人形劇』で、長浜氏が演出を任された際に起こした事件がそれです。

NINGYO NO IE ARCHIVES :思い出のキャラ図鑑:第8回「アッちゃん(三井淳子)とタコちゃん(長浜忠夫)」

(益田喜頓)「私、今まで長いこと、この世界でやって来ましたが、あの演出の方のような事を言われたのは初めてです。あの方が私の役の台詞を言い、『今、私が言ったように言って下さい。』と口真似を命じられました。」

 若い頃から、やってることが変わってない(笑)!益田喜頓氏は、演劇界の名優であり、後年「紫綬褒章」も授賞した役者です。当時の長浜氏にとっても、演劇界の大先輩。つまり、長浜監督にとっては、相手が年下であろうがベテランであろうが、そんなことは関係ない。これは、終始一貫した演出スタイルだったのですね。

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