『アニメーション制作の手引き~作画編~』

京アニショップ:本:アニメーション制作の手引き ~作画編~
(2005年発行/京都アニメーション/1200円)
面白そうなので注文してみた。京アニの秘密が、何か分かるかなと。
一般的な「アニメーションの技術書」との違いは、何といっても制作会社が一丸となって編集・執筆していること。作画・演出・制作というシステム全体の声(<しかも最前線の)を総合して、本が作られている。
結果、従来の教本における、「著名作画監督の求めるアニメーター像」や、「著名演出家の求めるアニメーター像」を脱し、「制作システム全体の求めるアニメーター像」が描かれています。誤解を恐れずに言えば、1クリエイター兼“1工員”として、最低限身に着けておくべき事柄が盛り込まれている。極力少ない時間で動画を割る方法とか。(勿論、スタンダードな教本の内容は押さえた上で、です)。
個人制作や、クレイアニメーション等は対象外とし、ターゲットを「セルアニメーション」の「集団制作」に絞った構成。範囲を限定し、より現実的に、集団制作のためのマナーやルールの解説に多くのページを割いています。
前工程の指示を読み間違えないこと。自分の意図を次の工程に正しく伝えること。そのための、伝達方法(用語や記法)の解説。この辺は知識として面白かった。単なるファンの立場なりに、用紙のスミに書かれた謎の記号や、タイムシートへの理解が少し深まります。(いや、「分かるようになってどうするの?」とか言われても困りますが…。)
しかし何といっても、技術論の形をとって制作会社の理想(方向性・スタンス)が文章で示されていることが興味深い。新入社員がみな読めば、おのずと企業精神が末端にまで共有されることになる。分業上等かつ、出入りの激しいアニメの世界にあって、こういった一体感の育み方は、なかなか面白い試みですね。
ところで…。副題の作画編は、シリーズ化の伏線でしょうか(笑)?演出編も是非作って欲しいです。






はじめまして。
どこぞのアニメーション制作会社で、制作進行をしているものです。
まだまだ新人ですが・・・ね。
アニメーションの制作関係で良い本があるので紹介いたします。
えっと
http://www.teu.ac.jp/clab/DAM/
このサイト(デジタルアニメマニュアル)というところから出している本です。
現場のこととかフローチャートなど詳しく書いてあります。
本が買えるかどうかわかりませんが、WEBだけでもためになるとおもいますよ。
コメント by 猫丸 — 2006年6月19日 月曜日 @ 22:21
はじめまして。
ご紹介のサイト拝見しました。本のサンプルを読んでみましたが、非常に詳細ですね。デジタル技術に対する質疑も、時代性を感じて面白いです。(僕はアニメとは無関係な仕事をしていますが、こういったコンピュータ関係の等身大のノウハウが求められる状況はよく理解できます。きっとアニメの現場も、世間と同じように、あるいはそれ以上に、手作業からデジタルへの移行で試行錯誤があるのでしょうね)。
大学のサイトの一部で、しかも「技術研究会」と銘打たれているので、ひときわ先進的な現場のマニュアルなのかな?と想像しますが、若い人ばかりの現場でも無いでしょうし、戸惑いが目に浮かぶようです…(笑)。
コメント by bono — 2006年6月21日 水曜日 @ 23:12