2010年5月11日 火曜日

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』素人コメンタリー はてなブックマーク

[分野: 演出|富野由悠季] 文:bono (投稿日:2010-05-11)

 藤津亮太さんの講座「アニメ映画を読む」の予習として、久しぶりに『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を観返しました。以下は、Twitterに書いた視聴メモ。(赤文字は補足説明)

2010-05-08


00:53:26
今から『逆襲のシャア』観る。

00:57:09
「松竹映画」のタイトルに不気味なBGM被るの、好きー
(※講座にて、富野監督の劇場作品でしばしば見られる演出手法であることを教わった)

01:07:36
ファーストカット、地球からパンダウンして月面。
イデオンOP(下図)や、ザンボット3ED(こっちはパンアップのラストが星)を連想

 
(※講座で、本作のクレジットが「メカニックデザイン」ではなく「メカニカルデザイン」と表記する理由を教わった)

01:14:13
「未成年者をかどわかして!」あー、クェス以外のヒッピーは大人だったんだ

01:15:21
チベットインドからの航空移動。クェスと父の会話、記憶より、カット細かく割ってた。
(※見所は、クェスと父の愛人が目を合わせないとこ)
カット尻「しかし」でぶつ切り、良い

01:17:41
「フィフス、進入角度良好!」進入角度は大事
(※5thルナのチベットへの落下が偶然ではなく、投下位置を特定した狙い撃ちであったことがわかるセリフ/ついでに言うと、初代『機動戦士ガンダム』のホワイトベースは、「進入角度」がずれて予定の落下コースから外れてしまった)

01:22:58
モビルスーツの身振りと、パイロットの演技にずれがあるから、二重に情報が。
 
リガズィ、荒地に足を付くとき、足裏から固定用のスパイクが出た!(初めて気づいた)

01:30:14
シャアが頭に付けてる変な形の機器は、ヘッドフォンか。
 
重要な会話シーンでは、耳を押さえる演技を細かくつけている。(ギュネイもヘルメットの耳の辺りを押さえてる)

01:32:46
宇宙港、背景に窓掃除している人が居る

01:37:07
揺れるシャトルで、アデナウアー「神様…」、クエス「プッ」。どさくさに紛れて、父親につばを吐いた!(初めて気づいた…)
(※コマ送りすると、唾液が見えます。)

01:41:04
アムロ「アストナージ、下駄の用意はどうか」、時代劇みたいなセリフw。眠りながら月に移動するシーンで、突然作画がやわらかくなった

01:44:33
新型のコックピットを確認したアムロの「良いね!」に合わせて、一瞬、チェーンが親指をぐっと立てる演技が
(※アムロに見えない位置で親指立てる=素でカワイイ仕草をしてしまう人らしい=個人的にはイラッとする)

01:46:36
フレームの解説場面。アナハイムのモニター室に、ティッシュの箱が置いてあったw

01:49:26
派手な衣装の演説を大写しにして、シャアが「これでは道化だよ」とぼやく場面。見えにくいけど、腰に刀剣がw

01:54:26
ニューガンダムの発進シーンで、変則的なカットインが(通信相手が四角いフレームで入ってくる)

02:05:47
TV放映でカットされていた部分が新鮮。家庭が壊れているクェスは、理解ある家族に恵まれたハサウェイに複雑な心境を抱いていたんだな…
(※TV放映=「ガンダムF91」公開直前に、テレビ愛知で放映されたバージョン)

02:11:18
「(連邦軍は)能天気な連中なのかな」「大佐、それは違います。我々の根回しの結果です」「分かっているよ」直接は描かれない部分の、さりげない説明が良い
(※カリスマ指導者だけど、独裁者とは違うシャアの雰囲気が会話から感じられるのも良い)

02:13:17
戦艦の中から眺めたコロニー外壁の透明部分、ハイライトが格子状だ

02:32:42
ハサウェイの初操縦(ローン50ヶ月の)場面に続いて、クェスのファンネル初体験シーン。対比関係なんだな

02:36:56
シャアが電車の中で民衆に歓迎される場面、TV放映では丸ごとカットされていたから、個人的に違和感が

02:42:26
シャア「明日の作戦は頼むぞ」、ニュアンスをかえて、3回(3人に)繰り返し
(※「パーソナルスペース」の描分けを感じる。パーソナルスペース=他人の接近を許す物理的な距離(親しい仲ほど自然に近づく))

02:46:33
ギュネイがクェスを口説くシーン、TVでカットされていたから新鮮。こんな伏線があったんだ…

22:59:03
カムランは、ミライのために身体を張る辺りが一年戦争時代から一貫してた。つくづく良い人だなと思った
(※会計監査局扱いの核弾頭をブライトに横流し、「現行の連邦政府が生き続ければ終身刑ですね」)

03:07:26
サザビーもヤクトドーガも、シートの土台は緑色(共通仕様?)なんだな

03:11:01
クェス「大佐、あんなところに隠れて」、連邦の戦艦(父が乗ってる)を見つけたときと似たセリフだけど、感情が真逆
(※続く場面で、「良い子だ」とクェスをなだめながら、明らかにセリフとは別のことを考えているシャアの表情(目の演技)が良い)

03:16:27
一般兵士の「(ダミーではなく)本物の岩か!」ってセリフ、良いな。感覚が

03:23:50
リガズィのフットペダル、穴が開いてるんだな…。そして、「ガンダムもどき」呼ばわり
(※「富野監督は、視聴者の批判を先回りして、登場人物にメカデザインの悪口を言わせる(∀ガンダムのヒゲ等)」と氷川竜介さんの講座で教わった。その類かな?>ガンダムもどき)

03:25:06
ナナイ、シャアとの会話の合間に一瞬ウィンクしてる(これも初めて気づいた)
(※「愛して下さっているのなら」というセリフに合わせてパチッ)

22:52:46
クェスに対するギュネイの口説き文句って、恋愛マニュアル本に載っている「こういう会話はモテません」の例(自慢話、他人の悪口など)そのまま過ぎて、ちょっと泣けた
(※「シャアよりオレの方が凄い」と熱くアピールすればするほど、クェスが冷める…。だが、だからこそギュネイを応援したくなる!)

03:28:03
再三だけど、ギュネイとクェスのシーン新鮮だ(片っ端からカットされていたんだな…)

03:31:53
ラーカイラム、壁面にタイヤが縛り付けてあるんだ…(漁船みたい)

03:41:25
αアジールもコクピット緑色だ。ギュネイって断末魔の描写も無く、あっさり消えちゃうのか…酷いw

03:44:37
クェス「サイコミュが引っ張ってくれるから、逃がしゃしないよ!」スケ番みたいなセリフ

03:49:21
クエス「地球を壊さなくちゃ」→涙浮かべて「救われないんだよー」。泣ける…

03:56:58
ニューガンダムが放出するダミー(バルーン)って、形がリガズィっぽいな…地味に現実的
(※ニューガンダム自体、納期前倒しなのだから、専用のダミーを用意する時間なんて当然無いよね…)

04:02:45
ギュネイの「ファンネルがもたないから」とか、シャアの「サーベルが負けている」とか、ネオジオン側は自軍モビルスーツの性能に対する愚痴が目立つ

22:21:34
モビルスーツの性能に愚痴るネオジオン軍と、壊れたリガズィや未完成のニューガンダムでも使ってしまうロンドベル。この対比は、「欠点だらけの地球」に対する両者のスタンスと似ている

04:10:08
ギラドーガがアクシズ押し返す仲間に加わる場面、ぐっとくる

04:17:17
以前は、終盤、ナナイの言動が常軌を逸していくのを不思議に感じたけど、画面に描かれなかっただけで、元から不安定な女性だったのかも… (シャアはまともな女性を身近に置かない)

04:21:24
チベットは壊滅したけど、クェスの仲間は生き延びたんだ
(※勘違いしていましたが、彼らの修行地はチベットではなくインド)

04:29:10
本編終わり、映像特典観る。「特報1」のメカアクションって、本編にあったかな…。
(※本編にはないとのこと)
前売り券の特典「光るSDガンダムの卵」って一体
(※併映がSDガンダムだったそうな)

<おまけ>


23:15:16
クェスは、劇中で父親に唾吐いたり、ギュネイにストロー吐いたり、αアジールでメガ粒子吐いたりする

2010年1月26日 火曜日

ミネバ・ザビの性別分岐点(男の子だった可能性) はてなブックマーク

[分野: 演出|富野由悠季] 文:bono (投稿日:2010-01-26)

 3本目のPVが良い感じで、期待の高まる『機動戦士ガンダムUC』。亡国の姫君としてミネバ・ザビが登場するとか、しないとか(いや、髪型でバレバレですが…)。

 ミネバは、ザビ家に生まれながら1年戦争を生き延び、『機動戦士Zガンダム』でジオン軍の忘れ形見として、アクシズと共に歴史の表舞台に姿を現わす。
 
 その『機動戦士Zガンダム』制作時の絵コンテを見ると、ミネバの登場シーンに興味深い書き込みがある。

(注)ミネバ女の子にします。男ではダメの異論多し!

 と、富野監督の注意書きが加えられている。かなりギリギリまで「男の子」の予定が、土壇場で変更になったようです。(何故!?)

 もしもこの時、男の子の設定で通していたら(周囲が異論を挟まなかったら)、『機動戦士ガンダムUC』のヒロインは、男の娘に…あ、いやいや。多分、別の物語になっていたはず…と思うと、この注意書きは歴史の転換点ですね。

(ちなみに、ドズル・ザビの声は、先日亡くなられた郷里大輔氏ですね…)

2007年8月27日 月曜日

『モデルグラフィックス』07年10月号、総監督が語る「∀デザイン」の真実 はてなブックマーク

[分野: 演出|富野由悠季] 文:bono (投稿日:2007-08-27)
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 「MG ∀ガンダム」(プラモデル)発売に合わせた、『∀ガンダム』特集号。

 富野節健在の総監督インタビューが面白かったです。シド・ミードのデザインに対する本音など、放映当時と言ってることが180度違う暴れん坊ぶり(笑)。時間を経ることで、自身のフィルムに対してもいろいろと反省点が見えてきたようで、恐らくは次回作の輪郭に繋がっていくであろう語りになっている。ファンはチェック!

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2006年3月5日 日曜日

『機動戦士ZガンダムIII』を見届けてきた はてなブックマーク

[分野: 演出|富野由悠季|演出] 文:bono (投稿日:2006-03-05)

060305z.jpg 劇場版『機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-』を観てきました。同じ舞台なのに、微妙なアクションの違いによって歴史が変わってしまう。従来のガンダムとは少し別の意味で、SFでしたね。

前2作では、エンターテインメントとして扱われたメカアクションが、今作ではドロドロとした窮屈なものとして描かれ、爽快感を削いで見せているのが面白かったです。長く辛い時間を経て、ラストで徐々に緊張を解いていくZガンダム(<こんなメカ演出の出来る人が他に居るだろうか?)、そしてラストのバカバカしい開放感。すっかり違う物語に生まれ変わっていました。神の視点で作られた(と思われる)TV版に対し、劇場版は人間の目線に降りて作り直されたような印象も受けました。あと、ハマーンの存在感が凄かったり。

さて、今回の映画の話は一旦置いておいて…。人間が死ぬ間際に見るという「走馬燈」って、場面の繋がりが唐突だったり、事実の認識に混乱が見られたり、声が違って聞こえたり、映像的に鮮明・不鮮明の差があったりするのかな~?なんてことを観賞後に考えました。TV版ラストのカミーユが、ヘルメットの風防が弾けた時に走馬燈を見ていたとしたら…。その内容が、この映画みたいなものだったとしたら…。それは酷い悲劇だよなぁ。

(追記)<この話題に言及したサイト>
トボフアンカル・ミニ・メディア(T:M:M):2006-03-07

2005年11月12日 土曜日

架空戦記としての劇場版『機動戦士Zガンダム』 はてなブックマーク

[分野: 演出|富野由悠季|演出] 文:bono (投稿日:2005-11-12)

ガンダムファンの中には、『機動戦士ガンダム』の本放送をリアルタイムに体験したか否かで、“戦中派”とか“戦後派”と称する人達が居るようです。…それも凄い話ですけど(笑)。言葉の上では、劇中の「一年戦争」と現実の戦争とを同列に扱っているわけだ。(※あまり深刻に受け取らないで下さい)

ところで、今度の劇場版Zは、TV版とは結末が異なる予定。単純に“リメイク”と呼んでもいいけど、上記のような価値観に当てはめて見た場合、これは「架空戦記」ですよね。幸福な結末を設定し、歴史のIFを描く。その意味においては、『紺碧の艦隊』などと同じ位置づけ。

今思えば、かつての架空戦記ブームは、(それがフィクションであるにも関わらず、現実の)太平洋戦争のトラウマを解消する先駆けとなったように思います。
TV版『機動戦士Zガンダム』という作品は、世に大きなトラウマを残しました。また、監督自身、その責任の取り方を模索していた。その辺を意識してみると、面白いかなと。ベテランアニメ監督が、カンヌだ、ヴェネツィアだ、という中で、「富野はまたガンダムかよ!」という見方もできます。でも、劇場版『Z』を完結させた時、これで富野監督は心おきなく死んでいけるんじゃないかな~と思うのですが。…いや、まだまだ死なれては困りますが(笑)。120歳くらいまで、作品を作り続けて欲しいです(<信者め!)。

富野トラウマアニメのもう一つの巨頭、『聖戦士ダンバイン』に関しても、今度の『リーンの翼』で決着が付くのかな〜と妄想。

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